【ダイエットで失敗しないための知識】意外に知られていない正しいと思われているダイエットの間違いとは。

      2017/09/23

フィットネスクラブに通う多くの人はダイエット目的で通っているというデータがあります。体についた脂肪を落とし自分が理想とする体を手に入れたいという願望は人間であれば必ず持っていると言えます。しかし脂肪を落としてきれいな格好いい姿を手に入れることは簡単ではありません。思うように脂肪が落ちていかない、これはよくあるダイエットの難しさです。

正しいダイエットのやり方を理解していない方は実は多いです。例えば痩せたかったら食事を取らずにひたすら走ればいいという考えもそう。意外に思われた方もいるのではないでしょうか?食べない=脂肪が減るではないのです。もっと言えば体重が減る=脂肪が減るではないのです。

脂肪を減らすには適切な運動と正しい食事のコントロールが必要です。ここの2点を間違えるといつまでも体型が変わらないまでか、リバウンドしてしまいダイエットをする前よりも太ってしまう可能性があります。ではどうすればいいのか、ダイエット初心者でも分かるような解説をしていきたいと思います。

食べなければ太ってしまう!?その理由とはなぜなのか

まずはじめにダイエットの初心者が思い込みやすいことに、食べなければ脂肪が落ちてやせられるというものです。しかしこれには大きな落とし穴があるのです。それは体重計に乗った数値は落ちるのですが、実際に脂肪は落ちていなくて筋肉が落ちているのです。

例えばある女性がダイエットしたくて1日1食しか食べなかったとします。すると体に栄養が入ってこなくなったと脳は危険信号を感じて栄養をどこかから補給できないか探します。そしてエネルギーを筋肉から摂ろうとするのです。

筋肉は持っているだけでエネルギーを消費する自動エンジンです。これはエネルギーが入ってこない状態では非常に厄介で、エネルギー不足に拍車をかけてしまいます。そこで筋肉を分解してそこから糖質を作り出しエネルギーを補給しようとします。これを糖新生と言います。そしてどんどん筋肉が少なくなっていき、体重計での数字も落ちていきます。

自分の目標体重になったので今まで我慢していた食べ物を解禁します。するとどうなるか?エネルギーを使ってくれる筋肉が少ないために、どんどん使われないエネルギーが脂肪となって体に溜め込まれます。さらに今まで食べ物が体内に入ってこない飢餓状態だったために、体は脂肪を貯蔵しやすい状態になっています。

これによってみるみる脂肪が付いていきダイエットを始める前よりもさらに太った体型になってしまう、これがリバウンドのメカニズムです。食べないダイエットは結果的に太ってしまう原因になるので、正しい運動と食事で脂肪を落としていきましょう。

筋肉を増やすことによって基礎代謝量を増やそう

先ほど脂肪を減らすには適切な運動と食事のコントロールが必要と書きましたがどうすればいいのでしょう?1つ目の適切な運動とは筋肉を増やすために筋トレを行なうことです。よく痩せるためには有酸素運動が良いとジムに通って毎日黙々と走っている方がいますが、実はこれはすごく非効率です。

なぜダイエットの為には筋トレを行なう方が効果的なのでしょうか。それは筋肉を育てた方が体の消費エネルギーを増やしていけるのです。筋肉量の多い人は少ない人よりも1日の消費カロリーが多いのですが、その理由は筋肉はアイドリングしているエンジンの様なもので常に活動し続けているからです。

筋肉が増えると血液を運搬する量だって増えますし絶えず新陳代謝を繰り返します。そのために本人は何もしていないようでもカロリー消費をし続けててくれるのです。それこそ寝てる間だろうが関係なくです。この何もせずにでも消費してくれるエネルギー量を基礎代謝量と呼びます。これを利用しない手はないでしょう。

基礎代謝量の計算式を紹介しておきます。計算式は2つあり、1つは国立健康栄養研究所が発表している日本で最も信頼性の高い計算式なのですが、計算式が長くて少し複雑です。もう一つはその簡易版で大雑把に計算するときに用います。

基礎代謝量の算出方法
基礎代謝量(男性)=(0.0481×体重㎏+0.0234×身長㎝-0.0138×年齢-0.4235)×1000/4.186
基礎代謝量(女性)=(0.0481×体重㎏+0.0234×身長㎝-0.0138×年齢-0.9708)×1000/4.186

基礎代謝量の算出方法~簡易版~
基礎代謝量(男女共通)=体重㎏×基礎代謝基準値※

※基礎代謝基準値には年齢別の数値があります。
男性は24.0(18~29歳)、22.3(30~49歳)、21.5(50歳以上)
女性は22.1(18~29歳)、21.7(30~49歳)、20.7(50歳以上)

この基礎代謝量を増やすために筋トレの出番です。筋肉に刺激を加えてやれば人間の脳はその刺激に適応するように筋肉を育ててくれます。筋肉が大きくなれば見た目も引き締まり脂肪も燃焼しやすくなるので、どんどんスリムな体を手に入れやすくなるのです。ただし穏やかな刺激では筋肉は育ちません。脳が危機感を感じるくらいの負荷を与えてやらなければ筋肉は付いていかないので、筋トレのフォームに慣れてきたら負荷を強くしていきましょう。

ダイエットの為の筋トレは大きな筋肉、BIG3を鍛えよう

それではダイエットに有効な筋トレの種目を紹介します。ダイエットするためには基礎代謝を上げると良いと言いましたが、それには体の中で大きな筋肉を鍛える方が効率的です。なぜなら大きな筋肉の方がカロリーを消費するからです。

その大きな筋肉というのが脚(大腿四頭筋)・胸(大胸筋)・背中(広背筋)の3ヶ所で、人体で最も大きい筋肉群なのでBIG3と言われます。お腹を絞りたい人で真っ先に腹筋運動をする人もいますが、実はウエストラインを絞るうえでそれは重要ではありません。これらのトレーニングによって腹筋も姿勢のキープなどに動員され、腹筋も鍛えられることになるのです。よってダイエット目的で筋トレする方は上記3つにターゲットを定めましょう。

脚をトレーニングする種目はスクワットがいいです。バーベルを使ったやり方やフォームを維持するのが楽なスミスマシンから、自宅でも自重トレーニングで出来てしまいます。紹介するこれら全てをやる必要はありません。1つだけ選んで実施するようにしてみてください。BIG3の中でも1番大きい筋肉と言われる大腿四頭筋を鍛えてカロリー消費を促しましょう。

脚のトレーニング種目
スクワット
レッグプレス
レッグエクステンション
レッグカール
カーフレイズ

胸のトレーニングではバーベルを使った種目、ダンベルを使用した種目や自重トレーニングなど実に様々なバリエーションがあります。たくましい胸板を手に入れて格好いい体型を手に入れてください。

胸のトレーニング種目
ベンチプレス
チェストプレス
マシンバタフライ
ダンベルプレス
ダンベルフライ

背中のトレーニング種目は自分ではフォームが確認できないような種目もありますので、パーソナルトレーナーの方にフォームを確認してもらうかフォームの確認がしやすい種目を選んでやってみてください。

背中のトレーニング種目
デッドリフト
ラットプルダウン
チンニング
ロウプーリー

食事は量を減らすのではなく、食事の内容を変えていこう

次はダイエットにおける食事についてを解説します。ダイエットの意味は食事の管理、コントロールという意味です。正確に言えば運動することをダイエットとは言わないんですね。体脂肪を効率よく燃焼させていくには食事の3大栄養素である糖質・脂質・タンパク質の比率、PFC比率をコントロールする必要があります。

このPFC比率は厚生労働省の発表ではタンパク質:脂質:糖質の割合を15:25:60で摂取することが推奨されています。ちなみに糖質とは炭水化物の中から食物繊維を除いた栄養素です。

一昔前のダイエットのセオリーとは甘い物と脂っこい物を控えて野菜メインで食事を摂っていくというものでしたが、そのやり方ですと中々体脂肪は燃えません。きちんと筋肉量をキープしながら体脂肪を落とすにはPFC比率のタンパク質の割合を増やして、糖質はそのままで脂質の量を落とすことが必要です。割合で言えばタンパク質:脂質:糖質を25:15:60をおすすめしています。

筋肉を増やす直接の栄養素がタンパク質なので基礎代謝量を増やすという効果も期待できますが、タンパク質は消化吸収する際にカロリー消費が他の栄養素よりもたくさん行われるという特性もあります。これを食事誘発性熱生産と言います。糖質が体内に貯蔵される際には約7%のエネルギーが消費され、脂質を貯蔵する際には約3%のエネルギーが消費されます。

これに対しタンパク質が合成されるときには約24%のエネルギーが消費されます。そういった理由からタンパク質の量を多めに摂ることによってエネルギーを消費しやすくなるのです。積極的にタンパク質を食事に取り入れましょう。

目安として筋トレに励む成人男性なら自分の体重×2g、女性なら体重×1~1.5gのタンパク質を1日に摂るようにしてください。タンパク質をしっかり摂ることにより、無理に食べる量を減らすダイエットのように空腹感を感じずらく余計なストレスが少ないのもいい所ですね。

※タンパク質の多い食品例。鶏ささみ:23.0g、豚ひれ肉22.8g、まぐろ:26.4g
数値は100gあたりのもの。

【ダイエットで失敗しないための知識】まとめ

□食べないダイエットはリバウンドを招く。正しいダイエットには正しい運動と食事が必要。

□筋トレを行なうことで基礎代謝量を増やすことができる。これにより日常生活の消費カロリーを増やし太りづらい体を手に入れられる。

□基礎代謝量を増やすには胸、背中、脚のBIG3を鍛えよう。

□食事のコントロールでは食事量よりも食事内容に注目。PFC比率を意識して糖質と脂質を減らし、タンパク質を多く摂ること。目的は筋肉は維持しながら脂肪を落とすため。

ダイエットするためにはタンパク源であるお肉をたくさん食べれると知ったときは嬉しかったです。なぜならダイエットについて何も知らない時は、ひたすら食べてはいけないと思い込んでいたからです。ボクシングの減量はまさにそのやり方で最後は水も飲めなくなるのですが、それはあきらかに人間の体にとっては不自然なやせ方で健康的とは言えません。

それとダイエットは短期間で成功させようと思うと必ず失敗します。最低でも3ヶ月くらいかけて少しずつダイエットに取り組んでいく方が、ストレスも少なく取り組めます。僕もダイエットした経験がありますが少しづつお腹周りが引き締まっていくのは嬉しいものです。焦らずに楽しんで取り組んでいければダイエットに限らず何事も成功するものなんですね。

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