【筋トレの停滞期を打破する方法】筋トレの効果はいかに脳をだませるかが鍵だった

      2017/09/23

筋トレを継続してすでにある程度の体の変化が現れている方はある壁にぶつかりやすくなります。それは何かというと筋肉の成長がストップしてしまう停滞期が来ることです。1つだけ意識して欲しいことが体の変化はだんだんと緩やかになっていき、いつかは変化が無くなる時期に入ります。

きっちり筋肉を追い込めているし翌日に筋肉痛も感じる。しかしそれでもなかなか前ほど見た目が変化しなくなり、上げる重量も更新されないという状態になっていくのです。初めて3ヶ月くらいという期間は筋肉に変化が出やすいのですが、それ以上の期間になると筋肥大の効果を実感しづらくなります。これから筋トレに励むという方は停滞期を打破する方法をしっかり学んでいきましょう。

停滞期に入る理由は脳みそが安心しているから!?

筋トレの停滞期に入る理由をまず説明していきますね。まず筋肉が成長する、大きくなるということは筋肉にとって成長をしなければいけない現実に直面しているからするのです。もう少し具体的に説明しますね。

筋肉は普段の日常生活ではそこまで筋力を発揮する機会がありません。現代のテクノロジーはどんどん成長しており、人間はますます楽な生活を送ることができるようになるのです。すると使わなくなった筋肉は成長する必要がありませんので小さいままキープされます。そしてある程度の年齢(二十歳以降)になると減少し始めると科学的には言われています。

ですがそこにあえて筋力トレーニングという非常にしんどい状態に直面させると、脳が「やばい、このままの肉体レベルではこの負荷には耐えられずに危険だ。もっと強くなる必要がある。」と筋肉に向けて大きく強くなっていくよう指示を出すのです。その指示を受け取った筋肉は少しずつ成長していくということが筋トレのメカニズムです。

しかしある程度筋肉が成長していくと負荷が軽くなっていき、脳みそは危険ではないと安心して筋肉の成長をストップさせるのです。ちなみに筋肉は体の組織の中で1番エネルギーを消費する部分で、車で例えるならアイドリングをし続けるエンジンの様なものです。ですから脳は省エネのためにも筋肉を必要以上に大きくしたくないのが本音なのです。こうした理由で筋肉が成長しなくなる、これが停滞期の起きる理由なのです。

停滞期を打破するには筋トレの3本柱の改善から。~トレーニング編~

停滞期に入ってしまったら筋トレの3本柱である、トレーニング・食事・睡眠を見直しましょう。コツとしてはまず1つだけチェンジしてみて効果がなかったら別のことも変えていきます。例えばトレーニング内容を変えてみて、停滞が打破できなければ食事内容も変えてみるといった具合です。

それではまずトレーニング内容の見直しから。あなたが今停滞期に入っているとして、いつもやっているトレーニングメニューをどのくらい続けているのかチェックしてみてください。私が働いていたスポーツクラブには1年以上同じトレーニング内容を行なっている会員さんがいました。それだと筋肉が刺激に慣れてしまい停滞しやすくなってしまうのです。

全ての種目を変える必要はありませんが同じトレーニング種目は長くて1ヶ月で変えていきましょう。例えばベンチプレスばかりで胸のトレーニングを続けているなら、ダンベルプレスに変えてみるとか。もしくは背中の種目でラットプルダウンばかりを行なっているのなら、ロウプーリーに変えてみるなどです。しかしこれだと新しくフォームを習得する必要があるのがネックです。

なので他のアプローチとして、同じ種目でもいいので重量や回数を増やしてみるやり方があります。より重たい刺激を送ったり、軽めの重さで回数を増やして筋肉をパンプさせるやり方をメインにする。

パンプとは筋肉の血流を上げて、膨張させた状態を作り筋肉の面積を増やしていくトレーニングです。膨張した状態はそれでも脳に危険信号を与えることができるので、停滞を打破してくれます。

他にできることと言えば‘セット間のインターバルを短くしてみたり、逆にセット数を増やしてみるのもいいですね。インターバルは気がつくと長めに取ってしまいがちです。疲れている日や集中力がない日は長めになる傾向があり、そうなると筋肉が休んでしまい筋肥大の必要性が無いと脳に判断されてしまいます。

新しいトレーニング種目や負荷の調整は筋肉に新鮮な刺激を与えてくれます。筋肉の発達を停滞させているところへ普段と違う負荷が加わると、脳がある意味だまされた状態になるので筋肉が成長しやすくなります。またインターバルを減らしたりセット数を増やすにはどちらも筋肉にとっていつもよりも過酷な状況を作りだせます。その分筋肉の必要性が出てくるので停滞を打破しやすくなるのです。ぜひ筋トレのレパートリーを増やしてみてください。

停滞期を打破するには筋トレの3本柱の改善から。~食事編~

次は食事編です。筋肥大目的で筋肉の発達が停滞しないためには栄養が不足しないように注意します。初心者の場合は特に栄養が足りていない場合がありますので、そんなときは食事の内容を一度チェックしてみます。

まずPFC比率を見てみましょう。PFC比率とはそれぞれの栄養素の頭文字であるタンパク質(Protein)・脂質(Fat)・糖質(Carbohydrate)を取ったものです。筋肥大させたい場合の理想では個人差がありますが、タンパク質30:脂質20:糖質50の割り合いで摂ってください。

1日にどんな食事バランスで栄養を摂っているのか、上のPFC比率と比べてみてタンパク質が少なめな方は摂取する量を増やしてください。筋肥大したければ自分の体重の2倍はタンパク質を摂らなければいけません。ジムに通っている方で相談できるトレーナーがいれば、あなたに必要な栄養素の計算をお願いするのもいいですね。

タンパク質を摂るために食事量が増えるのが苦しい方は、1回の食事量は変えずに食事の回数を増やす方法があります。3回食べる食事の回数を4回もしくは5回にするといった具合です。これで無理せずに食事からの栄養素を増やすことができます。ちなみにスペインやポーランドでは1日5食が普通らしいです。※元プロレスラー田上泰助氏ブログ「俺の増量計画」より

食事回数を増やすとは間食を取り入れるという事です。メインの朝昼晩の間にツナサンドやささみソーセージなどを食べるのです。がっつり食べるのではなく単品で充分、なんと言っても間食ですからね。ちなみに筋トレした日に飲酒すると筋肉の合成力が低下するのでおススメしません。飲酒すれば食欲は確かに湧きますが停滞を招く原因の1つとなってしまいます。

この間食ではプロテインなどのサプリメントを1食としても大丈夫です。プロテインを使うことによって普通の食事1食分のタンパク質が補えるので、食べることでお腹が苦しいという方はプロテインを活用するのも1つの手です。今よりも筋肉への栄養を増やすことで停滞を打破していきましょう。

停滞期を打破するには筋トレの3本柱の改善から。~睡眠編~

最後に改善するべき柱は睡眠です。筋肉は寝てる間に成長することはご存知かもしれませんが、案外睡眠を軽視するトレーニーは多いです。忙しい仕事や勉強の合間に筋トレして帰宅し、つかの間の時間を楽しみたいという事で睡眠時間を削ることもあるのかもしれませんが筋肉を付けたければそれは非常にもったいない行為です。

人間は寝てる間に成長ホルモンが出てきます。成長ホルモンは筋肥大を助けてくれ、成長期の人には骨格を形作るうえで非常に重要なものです。睡眠時間の足りない方はその分成長ホルモンが不足する事になり、結果的に筋肉の発達がしずらくなり停滞しやすくなるのです。

睡眠時間は個人差もあるでしょうが7時間は確保しましょう。運動をしない方は6時間睡眠でも大丈夫だという方もいるそうですが、筋トレで追い込まれた体はしっかりとした休息時間で筋肉を回復させる必要があります。6時間では到底足りないでしょう。特に成長期の真っ只中である10代の方は今後の体格にも影響が出るので、睡眠不足には十分に注意しましょう。

【筋トレの成果が停滞してしまう原因と打破する方法】まとめ

□停滞期とは筋肉に対する刺激にマンネリが起きていて、脳が安心している状態。

□停滞期を打破するには、トレーニング・食事・睡眠の3つのどれかを見直す。

□トレーニングは同じ内容がしばらく続いていないかを見て、時折新しい種目や重量、回数、インターバルを変化させる。

□食事の内容はPFC比率を意識して、タンパク質を多めの割合で摂る。

□睡眠時間は必ず確保する意識を持つ。7時間は身体を休養させるようにする。

最初の頃は筋肉が盛り上がってきて同時に気分も盛り上がるのですが、だんだんとそのトレーニング効果に停滞が見え始めるとモチベーションも下がりやすいんですよね。僕が初めてやったトレーニングの環境はベンチプレスが一つだけという部室だったので胸のトレーニングしかしておらず、やはり9ヵ月くらいで停滞しました。しかしベンチプレスしかそこにないため、別に胸のトレーニング種目を取り入れる事ができませんでした。なので様々な器具があるジムが羨ましかったです。

人は習慣となっている事を繰り返しやすい生き物なので、筋トレでも同じ種目ばかりを行ないやすくなります。しかしそれだと停滞を招いてしまうことになるので、時々やり慣れないトレーニング方法をやってみたりなど工夫が必要ですね。日常とちょっと変わったことをやってみるだけで脳にも刺激が入り柔軟な発想だったりクリエイティブな考え方も身に着けやすくなるので、停滞を打破するだけではなく脳にとっても良いことになる一石二鳥だと言えるでしょうね。

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