筋肉痛がないと筋肥大しないのか!?その正体に迫ってみよう!

      2017/09/23

筋肉痛とは筋トレをした翌朝ベッドから起きるタイミングでやってきて、全く体が言うことを聞かないというあれですね。私も初めてスノーボードやボルダリングをやったときには全身が筋肉痛でベッドから起き上がるのもやっとでした。しかしその後筋トレの筋肉痛というのはだんだんと無くては寂しいものになってしまいます。その筋肉痛を感じるときに前回の筋トレが効果的だったんだなと自分を褒めることが出来るので(笑)

しかし筋肉痛にあまりこだわり過ぎてしまうと、筋肉にとって効果的ではないトレーニングをしてしまうことも考えられます。ですので筋肉痛と超回復または筋肥大にはどういった関係があるのかを理解することは大事です。そういった筋肉痛にまつわる疑問を私なりの見解を交えて書かせていただきたいと思います。ぜひあなたのトレーニングの参考にしてみてください。

そもそも筋肉痛ってどうして起きるのか?

筋トレをした後は誰でも初めのうちは大きな筋肉痛になります。そして2、3日経つと筋肉痛は治まっていきます。しかし筋トレ初期はスクワットをした翌日に階段を下りるのがやっとだったというのに、今はどんなに追い込んでも脚が筋肉痛になりません。なぜ筋肉痛になったりならなかったりするのか、この筋肉痛が起こっているときには人体でどんなことが起こっているのでしょうか?

一説によれば筋肉痛は前の日の筋トレによってターゲットが痛めつけられて、そこに無数の小さな傷が付きます。その傷が軽い炎症を起こして筋肉痛となって私たちにあらわれてきたり、筋肉がだるくて重いといった感覚になると言われています。

そのメカニズムは大体は合っているのだと思いますが、しかし実際はまだ筋肉痛と筋繊維の損傷は因果関係が完全に解明されているわけではありません。筋肉痛のメカニズムは今後科学の発達と共にきちんと証明されていくことを期待したいですね。

筋肉痛は筋肥大にとっては必要なものなのだろうか

トレーニングジムで働いていると、昨日とまったく同じターゲットを連日で鍛えている方がたまにいます。「昨日と同じ場所をトレーニングすると効果的ではないですよ」と言うと「なんだか昨日追い込んだのに筋肉痛があんまりないんだよね。だからもうちょっと追い込めるかなと思って」と言いました。

しかし筋肉痛=超回復というわけではありません。その日はあまり筋肉痛が無かったとしても前日のトレーニングできちんと追い込んでいれば筋肉はまだ回復しきっていません。ですのでしっかりと食事をとりタンパク質を補給していかなければ筋肉は大きくなっていきません。

始めてやった筋トレはかなり筋肉痛が大きく痛みもなかなか引かなかったでしょうが、しばらくすれば筋肉痛が小さくなって部位によってはまったく筋肉痛にならないという事があるとさきほど言いました。その前日はこれ以上1回もウエイトが上がらないくらいにヘロヘロな状態にまで追い込んだにも関わらずです。

ですからそこまで筋肉痛の有無にナーバスになる必要は無く、疲労具合を知る一つの目安程度に考えればいいです。ただ筋肉痛も有効活用できることがあって、昨日のトレーニングのターゲットにしっかり筋肉痛を感じれば刺激が届いているという事になります。しかしポイントのズレた所に筋肉痛があればフォームがおかしかったのかも知れません。そういった事に筋肉痛を利用しフォーム修正などに利用できたりもします。

筋肉痛を早めに取る方法はあるのだろうか

筋肉痛の悩みの1つに早く筋肉痛がとれる方法が知りたいという事も聞きます。個人的には筋肉痛はトレーニングを頑張った証の様な気がして長く味わいたいものなのですが(笑)しかしあいにくですが、こうすれば筋肉痛は短い期間で抜けますよとはっきり言い切れません。その方の体質や生活習慣も筋肉痛の治りに影響していると思われるからです。

しかし私自身の経験上で筋肉痛が短いと思われる状況はお話しできますのでここに載せておきます。まず睡眠時間の長さです。筋肉は人が眠っているときに成長ホルモンが盛んに分泌され成長しやすいです。それは筋肉が癒えて超回復が起きているからなのですが、睡眠時間が短ければ筋肉の修復に使われる時間も短かくなってしまうため結果的に筋肉痛が取れずらいという事になります。

ですのでしっかりと眠った方が筋肉痛は短くなると思います。その時は7~8時間は寝ていました。またしっかりと栄養補給が出来ているときも筋肉のだるさは消えやすかったです。栄養は特に筋肉の直接の原料であるタンパク質を積極的に補給した方がいいです。男性が筋肥大するには、少なくとも自分の体重×2g以上はタンパク質を摂らなければいけません。

筋肉の材料であるタンパク質は傷つたときはそれだけ多くの量が必要になります。しかしその材料が不足していれば傷ついた筋肉も修復されずに、筋肉痛が抜けないという事になるのではないでしょうか。

タンパク質の補給はプロテインなどのサプリメントを上手に利用すれば楽に目標摂取量を摂れるので、食事の時間を確保するのが難しいという方も積極的に活用しましょう。しかしよく考えたらこれらは筋肥大をする時の基本原則でしたね。つまり筋トレの基本に忠実に行動すれば筋肉痛は早めに取れるのかなと思います。

筋肉痛がなぜ2日後に出てくるのだろうか?

よく聞くセリフで「歳をとったから筋肉痛が2日後にやってくるよ」というもの。これはなぜなのでしょうか?同じ人間であり筋肉細胞や筋繊維も同じものなのに人によってこうも差が出てくるのは不思議でなりません。

実はそれには筋肉をトレーニングでどれくらい追い込んでいるかが影響しています。筋肉痛は前の筋トレでの損傷レベルによって発生スピードが変わると言われており、筋肉を追い込んでいるほど筋肉痛が早く、筋肉に余力があるほど筋肉痛は遅くやってくるのです。仮に90%筋肉を追い込んだ人と40%しか追い込めてない人とでは、筋肉痛は90%追い込んだ人の方が早くやってくるのです。

筋トレの初心者はターゲットを限界まで追い込む前にストッパーがかかりやすいです。体にとっては筋肉が追い込まれるということは生命を脅かされる危険な状態なのでできるだけ避けたいことです。なので初心者は筋トレにセーブがかかりやすく、その分筋肉痛が遅れてやって来やすいということです。

これと同様に中年のおじさんが2日後に筋肉痛がやって来るという話も、久しぶりに筋トレなどをしてそれまでほとんど使われていなかった筋肉に負荷が加わります。そこで筋肉にストッパーが働き余力の残った状態で筋トレが終わると、筋肉痛が2日遅れでやってくるという事になるのです。

長く筋トレをしてきているトレーニーは、体の状態と脳の神経がしっかりコネクトされているのでストッパーが働きづらく筋肉を追い込めるのです。これは初心者がいきなりなれるものではなく経験を積むことによって追い込んでいくことができるので、筋肉痛が遅れてやってきたとしても恥ずかしいことではありません。筋肉痛が2日後にやってきたら、「昨日のトレーニングは追い込み切れなかったんだな」と思うくらいでいいのです。

【筋肉痛の正体】まとめ

□筋肉痛は筋肉に無数の小さな傷が付き、そこが軽い炎症を起こしたもの。しかし筋肉痛のメカニズムは完全には解明されているわけではない。

□筋肉痛が無いからと言って筋繊維が傷付いてないというわけではない。

□筋肉痛を早く治すというのは個別の体質もあるので一概には言えないが、睡眠をしっかりとる、栄養をたくさん取ると比較的回復しやすい。

□筋肉痛は余力を残した状態だと数日遅れて現れる場合がある。2日後に筋肉痛が現れるというのは、筋トレを全くしてこなかった人がいきなり筋肉を追い込んでトレーニングできないため。

今では大腿四頭筋、上腕二頭筋、なんかはほとんど筋肉痛にならなくなたんですが、そんな時に軽めの重量で回数を多くこなすパンプ種目に切り替えてみると同じターゲットでも筋肉痛になってきます。こうしたように同じ刺激に筋肉が慣れてきたと思ったらトレーニング内容を変えてみるだけでも、筋肉にとっては新しい反応になって現れます。

反対に筋肉痛が無くてもなんだか気分が乗ってこないなという日は筋肉が十分回復しきれていない可能性もありますので、そんな日は思い切って休息日にあてたりもします。皆さんもこんな風に筋肉痛をただ痛がるだけではなく、トレーニングの質を上げるために利用してみてくださいね。

 - バルクアップ