筋トレの分割法で短期集中トレーニングをやってみよう
2017/09/23
筋トレで鍛える部位は全身をバランスよく鍛えた方がいいと聞いたことはありませんか?この言葉、私は途中まで勘違いして理解していました。それはなぜなら1回のトレーニングで上半身から下半身までの全てのパーツを鍛えなければいけないと思っていたからです。全身の箇所を一日で鍛えることは間違いではありません。しかし最初に脚を鍛えてその後は胸から背中、肩に移って腕の筋肉を鍛え最後に腹筋なんてやっているとすぐに2時間は経過します。
これがプロのアスリートやオリンピックの強化選手ならウエイトトレーニングにこのくらい時間をかけるのかも知れません。しかし一般のサラリーマンのように仕事をしながら筋トレもするライフスタイルではこんなに時間をとるのは簡単ではありませんよね。そんな時に便利なのが“分割法”というトレーニング方法です。この分割法を取り入れれば1日のトレーニングに費やす時間が早ければ15分程で終わってしまうでしょう。そんなやり方を紹介していきたいと思います。
分割法とはどういったトレーニング方法なのか
分割法とは文字通り筋トレする部位を分割して行なう方法です。分割するとはもう少し具体的に言うと、日によって鍛えたい部位を分けて1週間でそれらの部位を一周させるローテーション方法です。代表的な筋トレの部位として先ほど挙げた脚、胸、背中、肩、腕、お腹の6種類で考えてみます。
例えば忙しいサラリーマンで1回の筋トレ時間が1時間も取れないという方であれば、最初の1日目に上半身のみをトレーニングします。そして次の日には下半身をトレーニングするのです。トレーニングの間は連日でも間隔を空けても大丈夫です。このパターンだと少なくても上半身2回、下半身2回ずつ合計4回は1週間でトレーニングすることが出来ます。
6種類全ての部位をトレーニングすると時間がかかってしまいますが、それが約半分の時間になります。1回の筋トレの時間短縮になり、なおかつ1週間でトータルで全身を追い込むことが出来るとしたら、忙しい方にはありがたいのではないでしょうか。こんな感じで鍛える場所を分けて行うので分割法といいます。
分割法のデメリット
物事はなんでもそうですが万能なもので短所が1つも無いなんてことはありません。分割法ももちろんそうでありデメリットは存在します。これは人によりけりで、そんなにデメリットと思えない方もいるかもしれません。それは分割法を行うと1週間でジムなり自宅なりで筋トレをする頻度が増えてしまうという事です。もう筋トレが癖になっていて、間隔が空いてしまうと禁断症状になってしまうというトレーニーであればまったくデメリットではありませんが(笑)
しかし筋トレがまだそこまで好きではなく、習慣化する途中の段階であれば分割して筋トレの頻度が上がる事がストレスになってしまうこともあるわけです。後ほど分割法の分割回数パターンで解説はしますが、自分が筋トレを分割する頻度はあまりストレスにならず継続のしやすい回数に設定しましょう。本来ならば筋トレの効果を上げるために行なう分割法が、逆に仇となってしまっては取り組む意味がありません。
また分割するやり方によっては前日に筋トレをやっており、当日に筋肉痛を感じながらのトレーニングになる可能性があります。その筋肉痛は直接当日のターゲットにする部位ではないため問題がない筋肉痛なのですが、慣れない方はその筋肉痛で集中出来ないかも知れません。これも筋肉痛がないと筋トレをやった気がしないという方であれば何ら問題なく、むしろモチベーションが上がる要素になるかもしれませんね(笑)
分割法のパターン別の例
では実際に筋トレを分割法を使って実施する場合のパターンを挙げていきたいと思います。分割法で行なうパターンは週に2回に分割する、3回に分割する、5回に分割するという3パターンで取り上げたいと思います。
例1)2分割パターン
この2分割するパターンはこのページの最初の方で書いてしまいましたが、上半身と下半身を日を分けて筋トレメニューを組み立てるものです。週の1日目に上半身をやったら2日目に下半身メニュー、そして3日目に上半身に戻って4日目に下半身メニューを行なうといったパターンでしたね。
この上半身と下半身の日は連日になってもターゲットがまったく違うので問題ありませんし、1日間隔を空けて隔日で行っても大丈夫です。自分の調子が上がる方を選択してみてください。
月曜:上半身、火曜:下半身、水曜:休み、木曜:上半身、金曜:下半身、土曜と日曜:休み
or
月曜:上半身、火曜:休み、水曜:下半身、木曜:休み、金曜:上半身、土曜:休み、日曜:下半身
例2)3分割パターン
この3分割するパターンでは、“発揮する筋力”で日を分けて筋トレメニューを組み立てます。具体的には①押す力、②引く力、③足腰の力で分けて考えます。①の押す力とは大胸筋や上腕三頭筋が発揮します。今回の例ではこれらを週の1日目に行います。
続いて②の引く力とは広背筋や上腕二頭筋が発揮する筋力です。ここを2日目に筋トレします。最後に③の足腰の力で、これは下半身の筋トレ種目なのでイメージしやすいと思います。ターゲットとなる筋肉は大腿四頭筋やハムストリングス、大臀筋などです。
<組み立て例>月曜:押す筋肉、火曜:引く筋肉、水曜:足腰の筋肉、木曜:休み、金曜:押す筋肉、土曜:引く筋肉、日曜:足腰の筋肉
例3)5分割パターン
5分割するパターンはその日に行う筋トレで1部位しか鍛えません。ターゲットが1つの筋肉に絞られるために徹底的に1箇所の筋肉を追い込むことが可能です。筋トレというものは長くやって来てある程度の筋肉量になってくるほど、高負荷をかけなければ筋肉が発達しなくなってきます。なので全身の筋肉を高負荷で追い込むというのは大きなエネルギーと集中力が必要となり、なかなか追い込みにくくなります。
そこで筋トレのターゲットを5分割して1日ずつ取り組み、1週間で一周するような分割法を取り入れるのです。ということは1つの部位は1週間に1回しかトレーニング出来ません。それって超回復のタイミングを逃してしまい筋肥大にならないのでは?と思う方もいるかもしれません。
ですが多くのボディビルダーはこの分割法を利用していて、実はかなり筋肥大においても効果があります。先程も言いましたが全身を1日で終わらすというのは疲労が大きのでとても難しく、さらに長い筋トレはそれだけ筋肉の分解(カタボリック)にもなりやすいです。
ですからそういった意味で、1つ1つの筋トレに対してエネルギーと意識を集中させることが出来るのは5分割のメリットといえます。もし週に1回しか筋トレが出来ないという方がいたとして、1日で全ての部位を鍛えたければ筋トレの合間にBCAAなどのサプリメントを上手く補給しながらトレーニングするようにしましょう。筋肉の分解を抑え、集中力を長持ちさせてくれます。
<組み立て例>月曜:大腿四頭筋、火曜:大胸筋、水曜:広背筋、木曜:三角筋、金曜:上腕二頭筋、土曜:上腕三頭筋、日曜:休み
例では月曜日を脚のトレーニングに設定しましたが、これは特に決まっているわけでなく日常生活と相談して決めてみてください。通勤で自転車に乗っている場合は、会社が休みの日に脚の筋トレをした方が発揮筋力が大きくしっかりと追い込めるのでいいと思います。
また重いものを運搬する仕事をしている場合は、仕事が休みの日に腕の筋トレをするといった具合にその人の生活によって種目やメニューのローテーションを変えてみるといった工夫も必要となります。
まとめ
□分割法とは日によって鍛える部位を分けるトレーニング方法
□分割法は種目を減らし時間を短縮できるので1つの筋肉を追い込みやすい
□分割法は筋トレの日数が増えてしまうデメリットがある
□分割法は基本的に日数が少ないほど1回の筋トレ種目は多くなり、日数が多いほど1回の筋トレ種目は少なくなる
□生活パターンによって種目のローテーションは変える
私はスポーツクラブで勤務していたこともあり、パーソナル指導以外にもスタジオインストラクター業務も行っております。当然自分も体を動かすわけなので筋肉に疲労が溜まります。なので上手く分割法を取り入れて、その日に使われていない筋肉を筋トレするという事をやっています。
本文の中でも触れましたが、分割法は鍛える部位を分けるほどジムに足を運ぶ回数が増えます。私のようにジムに行く機会の多い人や、体を鍛えることが大好きで苦にならない方にとってはこの分割法は効果的なトレーニング方法と言えますね。